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レムリア大陸

次にレムリア大陸について述べよう。

アフリカ大陸の西に位置するマダガスカル島には、ここにしかいない種類のキツネザルが生息している。しかし同じサルの化石がインドから発見されている。またこのサルの近縁種がマレー半島とインドネシアに生息しているのが分かっている。そこでこの四点を結んでみると、インド洋上に巨大な大陸が浮かび上がる。このためこのキツネザルは、かつて存在していたが、海に没してしまった大陸の生き残りだと考えられるようになった。イギリスの動物学者フィリップ・ラトレー・スタレーは1874年、この大陸をレムリアと名付けた。すなわちこのキツネザルの状況証拠から、彼はレムリア大陸が存在したと推定したのだった。

しかしその後、気象学者のウェーゲナーが唱えた大陸移動説が注目されるに至り、レムリア大陸存在説は劣勢となっている。1915年にウェーゲナーがこの説を発表した当初は、学界の嘲笑をもって迎えられた。彼は何度かこの説に改良を加えて発表したが、ついに彼の生存中に評価されることはなかった。その主な理由は、当時大陸移動のメカニズムをうまく説明する理論がなかったからだ。

ところが彼が死んでしばらくして、マントル対流のメカニズムに関する理論が現れた。これによって大陸移動の説明が可能となり、彼の仮説は一挙に注目を集めることになった。そして今では彼の提唱した理論が学界の主流の学説になっている。以下にこの大陸移動説の概要を述べよう。

南北アメリカ大陸の東の海岸線と、ヨーロッパ・アフリカ大陸の西の海岸線をくっつけると、だいたい違和感なく合わさる。ここから発想して、ウェーゲナーは大陸は昔、ひと塊だったのではないかと考えた。そしてこの巨大な大陸をパンゲア(超大陸とも言う)と名付けた。

地球の中心核の外側には対流する岩石層があり、これはマントルと呼ばれている。マントルは内部から表面近くに上昇し、海底にぶつかるとそこで熱放射して冷え、重くなって再び沈下していくと考えられている。しかしそこに大陸があると熱放射ができず、マグマ溜まりができて大陸を押し上げ、亀裂を生じさせる。これによってパンゲアはいくつもに分裂し、それぞれの陸地が移動を始め、最終的に地球の反対側で再び一つにまとまると考えられている。こうしたメカニズムは今では単なる大陸移動説ではなく、総合的に説明する理論としてプレート・テクトニクス理論という名で呼ばれている。

現在ではプレート・テクニトクス理論が学界の主流となったため、レムリア大陸の仮説は影を潜めている。しかしプレート・テクトニクス理論も非の打ちどころのない理論ではなく、実はいくつもの問題を抱えている。このためこの理論だけをもってレムリア大陸の存在を否定するわけにはいかないのも事実だ。

海底イメージ現在指摘されているプレート・テクニクス理論の欠陥とは、例えば太平洋プレートは海嶺(かいれい=海底山脈)からプレートが生み出され、一方は西側へ移動していって日本列島の下に沈み込んでゆくと説明されている。しかしフィリピン海プレートなどは一方的にアジアプレートなどに沈み込んでゆくばかりで、生産する海嶺や境界がない。また南極大陸は周囲の全てのプレートが押し寄せてきているといった奇妙な結果になっている。これはいくつものプレートの動きを調整しているうちに、辻褄(つじつま)合わせのために、しわ寄せを全て南極に負わせた結果だと言える。まだ他にもいくつか欠陥はあるが、このような現状を見れば、またいつレムリア大陸存在説が息を吹き返さないとも限らない。

ところでレムリアに関してはもう一つ興味深い話がある。それは神智学協会を創設したブラヴァッキー婦人がその書『シークレット・ドクトリン(秘密教義)』の中で、レムリア大陸はインド洋ではなく太平洋にあって、そこには根元人種が住んでいたと述べていることだ。彼女は一般にはオカルテイストとされていたが、神秘学者の間では絶大な支持を得ていたため、その方面の人たちにはこの発言は深い影響を与えた。彼女の思想を一言で言えば次のようになるだろう(大変しつこい表現なので覚悟して読んでほしい)。

ブラヴァッキーの神智学は古代エジプトの神秘主義、ヘルメス思想、ギリシア哲学、新プラトン主義、グノーシス思想、カバラ、ヴェーダ、キリスト教、バラモン教、ヒンドウー教、仏教、ゾロアスター教、ヨーガ、フリーメーソン、薔薇十字団、錬金術、占星術、魔術、心霊主義、神話などの知識を基にし、万物の一元性、宇宙や文明や人種の周期的な発生と衰退、三位一体の顕現、太陽系や人間の七重構造、厳正な因果律、輪廻転生、太古の文明、超能力、高次元の意識、原子や鉱物や惑星の進化、生命体の進化に伴う天体間の移動、などを説いた壮大なものとなっている。

ちなみに彼女の思想を受け継いだシュタイナーは人智学協会を設立し、さらにその思想を発展させている。このシュタイナーの予言あるいは透視は、何百億年という長大なもので、こうした時間スケールを持った予言(透視)は他に類を見ない。その彼もレムリアについて言及している。

ブラヴァッキーとシュタイナーによってレムリアはまた新たに箔が付いたと言えるかも知れない。しかしレムリア大陸存在の真偽については、未だ決着がつかないままだ。


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