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中世から近代へ.1

三大悪神とその配下の神々、および悪霊たちによって進むべき道から大きく逸れてしまった人類は、彼らによる様々な策謀と洗脳によって数えきれない固定概念を作り上げていった。

宗教についてだけ言うと、日本では飛鳥時代に仏教が入って来て、最初は一部の貴族などの間でだけ学ばれていたが、時の権力者が庶民を支配するためにこれを用いたために一般に広まった。彼らの目的は仏教を広めて庶民を洗脳し、当時の失政から庶民の目を逸らすことにあった。そのために利用されたのが、すでに亡くなっていたが依然として人気のあった聖徳太子だった。支配者は人心を現実の矛盾から逸らし、その不満を封じ込めるために、国家事業として奈良の大仏の建造を行なった。

西洋ではキリスト教による洗脳が大々的に行なわれた。神の代理人を自認する教皇は配下の神父を使って、人は神の僕(しもべ)であり、神父の言葉は神の言葉も同然であると一般庶民に信じ込ませた。当時の人々の多くは字も読めず聖書を手にすることもできなかったため、神父の読み聞かせる聖句を聞き、神父の解釈した説法をそのまま受け入れた。こうした支配者の計略は予想外の成功を収め、庶民の日常は神への祈りと共に営まれた。彼らの一日は神の栄光を讃える祈りで始まり、神の栄光を讃える祈りで終わった。とはいえ大多数の人々の生活は清貧そのものだった。教育を施すことは支配者にとって不都合な結果を招くので、庶民が知識を得て物事を分析したり、批判的な観点から物事を考えたりすることのないよう、常に文盲の状態に置いていた。

中近東から北アフリカにかけてのイスラム教の国々でもコーランとハデイースによる洗脳が行なわれた。そのやり方はキリスト教圏のそれと変わらない。まだ印刷技術のなかった時代では、文字を知っていた一部の上層階級の人によって聖典は書き写されたため、多くの文盲の人々は聖職者の言うことをそのまま信じることとなった。

インドにおけるヒンドウー教は古くバラモン教に源を発するが、民間宗教などを取り入れながらBC5世紀ころに広まった。一方仏教もバラモン教の儀式偏重を批判して生まれ、一時隆盛を誇るが、AD5世紀ころには本拠地のインドの地においてヒンズー教に覇権を譲ることになった。元々バラモン教にはカースト制度(生まれつきの階級制度)があり、ヒンズー教はこの考えを継承している。この制度は人民支配には最も有効だったはずで、帝王学でいう『支配するとは分裂させること』という考えを具現したものだと思われる。インドでは1950年に憲法上でカースト制度はは禁止されたが、実際には今でも根強い差別が続いている。

ヒンドウー教も仏教も最初は素朴な汎神論的多神教から始まったはずだが、やがて庶民の理解を超えた哲学的なものとなり、その後支配のために利用されるという道を歩んでいる。キリスト教はユダヤ教を継承したため一神教だが、その歩みにおいてはヒンドウー教や仏教と変わらない。すなわち政治によって人民支配のためにうまく利用されてきた。

中世から近代へ.1このように宗教は地上のあらゆる地域で、支配のための道具として使われてきた。人々は死後の世界の地獄や神の懲罰というという概念によって恐怖を植えつけられ、現状を分析的に考えることも、時の政権を批判的に見ることもしなくなった。権力は宗教を利用し、宗教は人民を恐怖によって洗脳し、人民はかつて持っていた、自然と宇宙の持つ智恵の宝庫にアクセスできる感性を自ら放棄してしまった。やがて人々は屈辱を屈辱とも感じず、貧しさを当たり前のことのように受け入れ、本来持っていた誇りや崇高さや尊厳を、まるでゴミ箱へ捨てるように捨ててしまった。

こうした状況の中で悪神は次なる策謀に乗り出した。より多くのエネルギー源を得るため、彼らは世界中の人口を増やしてより多くの問題を発生させようとした。そしてそのための新しい支配形態の確立を計画し、自らは歴史の表舞台から姿を消した。

まず彼らが目を付けたのは石工の組合だった。石工はヨーロッパの中世、城や教会を建造する知識を持っていて、王の知識とまで言われるエリートだった。当時西欧は王国が乱立していて、一般の人々は移住はおろか、自由に国を訪ね歩くこともできなかった。しかし石工たちには、各国の王や教皇の依頼を受けて建造物の建立を手掛けるため、自由に国々を行き来できる通行証が与えられていた。

石工の組合はいわゆる中世のギルドとは性質が違う。ギルドには商人ギルドと手工業ギルドがあって、徒弟制度の中で親方が下の階級としての職人や徒弟たちが形作るヒエラルキー(ピラミッド型組織)の頂点に立っていた。彼らは市政への参政権も獲得した経緯を持ち、今でもその形態はドイツで根付いていると言われている。一方石工の職人組合はロッジと呼ばれ、彼らは自分たちの知識や技術が外部に漏れないように暗号を使ったため、必然的に秘密結社のような性格を持つに至った。これが後に知られるフリーメイソンになったと言われている。


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