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1.水に関する科学的特徴と疑問

水は全ての物質の中で最も不思議な性質を持っている。これは現代科学も認めている事実だ。「異常液体」という言葉で括っているのはこのことを表わしている。しかし水はそれだけに止まらず、現在の科学水準では解けない別の不思議さも合わせ持っている。おそらく我々が知っているのは、水に関する表面的な特徴の、さらにその一部に過ぎないのだろう。調べれば調べるほど水の不思議さ、奥深さには驚かされるが、そこにはまた宇宙の謎を解き明かす重要な鍵も隠されているように思われる。しかしその具体的な内容に触れる前に、まずは現代科学が述べる水の特性について大雑把に説明することにしよう。

比熱

水は比熱が1と定められている。比熱とは1gの物質を1℃上げるのに必要な熱量を表わす単位だ。水を基準に他の物質の比熱が決まってくる。食用油0.5、鉄0.1、金0.03などだ。水の比熱は極端に高く、他の一般の物質と比べると群を抜いている。水の比熱が高いということは最も温まりにくく、冷めにくいことを意味している。

生物の体の70%以上が水分で占められていると言われる。これは果たして当たり前のことなのだろうか。見方によっては生体が簡単に熱くなったり冷たくなったりしないためだとも考えられる。学校で教えているのは各物質の比熱の値はいくらか、ある物質を1度上げるにはどれだけの熱量が必要かなどで、何故それぞれの物質で比熱が違うかは教えていない。もちろん理由がよく解らないからだが、水の特異性についてはもっと踏み込んだ言及をしてもよいのではないだろうか。

水の特異性について考えられる理由はたくさんあるだろうし、推論や仮説を学生たちに考えてもらえば、もっと楽しい授業が出来るだろう。さらに比熱の違いが何者の意思によって定められたかまで範囲を広げれば、想像は無限に広がっていくだろう。

果たして水は比熱に関する特異性を何故持っているのだろうか。

潜熱

潜熱とは物質の相が変化する時に費やされる熱量のことだ。具体的には気化熱や融解熱だ。水はこれが非常に大きい。水は蒸発するときに多量の熱を奪う(540cal/g)。このため汗をかくことによって人間は体温の上昇を抑えることが出来る。また熱帯の真夏の海も、日光が強くても水分の蒸発によって大量に熱が奪われるため、その表面が沸騰したり、極端に温度が上昇することはない。このため海の上層に棲む生物は熱から守られている。水は何故このような役目を果たせる性質を持っているのだろう。

水素ブリッジ

水分子はH₂Oで表わされ、一個の酸素原子に二個の水素原子が結び付いて成り立っている。酸素が二つの手を出して、水素がそれぞれの手に結び付いている状態をイメージすれば、それが水素ブリッジになる。これは酸素と水素が互いの電子を持ち合う共有結合によって結び付いていると言われ、この両腕の角度は104.45°になっている。

化学系の学生は大学で、水の沸点や融点が高いことや、水に表面張力などの性質があるのは皆この水素ブリッジに原因を求めることが出来ると習う。しかしフランス国立科学研究所の主任研究員であるジャン・ピエール・プチに言わせると、そうした説明は科学者が得意とするまやかしの説明だという。

私も実体の解らない現象を何もかも水素ブリッジのせいにしてしまうようなやり方はいかがなものかと思う。むしろ酸素原子の最外殻にある、共有結合に使われていない孤立電子対に、何か原因があるのではないかと思ってしまう。水にはまだ現代科学が理解できない謎の構造があるようだ。

弾性

力を加えると変形するが、加圧を取り除けば元の寸法に戻る性質を弾性と言う。平たく言えばクッションのように柔らかく、押して手を離すと元の形に戻る性質のことだ。水にはこの弾性がほとんどない。したがってはるか上空から海の上に落下したとすると、水面は鉄よりも硬くなる。何故なら鉄の方が水より弾性があるからだ。

何故水に弾性がないかは分からないが、一つ推測できるのは、もし大きな弾性を持っていたとしたら、水流による浸食が進まず、地形の変化は恐ろしく時間を要したかもしれない。とは言え、逆に津波のように速い水の移動は大きな破壊力を持つことになる。水に弾性がないのは我々の想像を超えたもっと重要な理由があるのかも知れないが、今のところはっきりしたことは解らない。

粘性

水の粘度は0.000890で、僅かに粘性がある。粘性が何故生まれるのかは分かっていないが、大学ではこれも水素ブリッジのせいだと教えられる。この粘性があるために、例えば水が自然落下的にパイプの中を移動する場合、パイプの壁に近い水よりも、中心の水の方が早く進むという現象を起こす。

では粘性は何のためにあると推論出来るだろうか。私見だが、植物の維管束を水が通過する場合、その維管束の側壁を摩耗や損傷から防ぐ効果があるのかもしれない。すなわち、このわずかな粘性が安全な水分吸収を保ち、植物の成長を助けているのかも知れない。

モーゼ効果

水は反磁性を示す代表的な物質だ。したがって強力な磁石を近づけると、反発して逃げるように動く。旧約聖書の中でモーゼが紅海の水を分けて渡った逸話に因んで、この現象は『モーゼ効果』と名付けられている。

何故水にこの性質があるのか理由を探すのは難しい。SF的な推測ではあるが、聖書の創世記の第1章で「神は大空を造って、大空の下の水と大空の上の水を分けられた」とあり、第7章のノアの洪水の場面では「天の窓が開(ひら)けて、雨は四十日四十夜、地に降り注いだ」とあるように、もともと天には大量の水があったようだ。その水はもしかしたら地球の強力な磁場によって浮いていたのかも知れない。ノアは洪水の後虹を見るが、聖書にはそれ以前に虹の記述はない。それは天に水があったために見られなかったと説明することもできる。

ただそれほどの強力な磁力が人体に影響を与えないはずはないと、物知り顔の学者からは言われそうだが、それはまだ現代科学の知らない何らかのシステムが生き物たちを守っていたとも考えられる。

溶解性

水は油類を除けばあらゆる物質を溶かし込むことのできる驚異の液体だ。油類にしても界面活性剤を使えば溶かすことは出来る。このため海水には塩はもちろんのこと、有機物から無機物の鉱物まで、ありとあらゆるものが含まれている。海水に金が含まれているのはよく知られていることだが、どこの企業も採取に乗り出さないのは、それが微量なために抽出の費用がかかり過ぎて採算が合わないからだ。

では水がこれだけ何でも溶かす能力を持っているのには何か理由があるのだろうか。推測の範囲だが、こうした条件は太古の海で生物が誕生するために必要だったからかも知れないと思う。また我々の身体が微量のものを含めればあらゆる元素を含んでいることを考えれば、これらの元素を運ぶ血液が水で出来ているのも納得がいく。すなわち水がそうした性質を持っていなければ、生物は多様な物質を採取できないことになる。

一体何ものが水にこのような性質を与えたのだろうか。あるいは何ものがこうした性質を持つ水を作ったのだろうか。


相転移と体積

水は0℃で凍って氷となり、100℃で沸騰して蒸気となる。生物の身体は大半が水分でできているので、この0℃から100℃の範囲で体温を保つ必要がある。何故水が0度から100度の範囲でだけ液体なのかは分かっていない。学校でもこの範囲で液体だとは教えるが、その理由を説明することはない。あえて理由を探すとすれば、生物の身体は高分子で出来ているので、たとえ水がもっと大きな範囲で液体だったとしても、高分子化学反応が0℃以下や100℃以上ではうまく起こらないためかも知れない。

一方、体積となると、水は他のどんな物質とも似ていない不思議な性質を示す。一般に物質は個体の時が一番体積が小さく、液体になると大きくなり、気体になると爆発的に膨張する。水も気体になる時は爆発的に膨張するが、注目すべきは一番体積が小さいのは液体の時だということだ。しかも液体の中でも、最も体積が小さくなるのは4℃だということだ。これは重要な意味を持つ。

まず一般の物質のように、個体の時に、すなわち氷の時に最も体積が小さくなるとすれば、海の上に氷は浮かばない。もしそうであれば、氷河期などで凍った水(氷山)はどんどん海底に沈み、海の底は氷で満たされしまうことになる。しかも氷河期が終わっても海底までは光が届かないので、一旦沈んだ氷は永久に氷のまま海底に堆積していくことになる。地球は何度も氷河期を通過しているので、そうだとすると海は水ではなく、氷で満たされた氷海となっていただろう。そして温暖な時代が来ても、表面が少し解けるだけで、あとは海底までびっしりと氷が詰まった状態になっていただろう。

これは何を意味するのだろうか。簡単に言えば海に棲む生物が存在できなかったことを意味する。すなわち生命の源とされる海が機能しなかったことになる。氷河期に生物が生存できた場所は、陸では火山の周辺や地下、海では氷の下の液体の海だと言われている。しかし海が海底まで完全に凍結してしまえば、海に生息している膨大な数の生物は生き延びれなかったことになる。だとすれば生物界は今とは全く違うものとなっていただろう。

さて個体の氷が液体の水よりも体積が大きい、すなわち氷の方が水より軽いという特殊な性質により、海は氷に埋めつくされることなく、無数の生物を育むことが出来た。しかしこれだけではなく、水にはもっと不思議な性質がある。それは体積が最小になるのが、すなわち最も重くなるのが+4℃だということだ。

海水は表面が温かく、深くなるにつれて冷たくなっていく。そんなことは当たり前だと思うかもしれないが、これは実は正しくない。普通の液体は冷たいほど体積は小さくなるので、すなわち比重が増すので下に行くほど重く冷たくなるのが普通で、そうであれば海は海底が一番冷たく、しかも限りなく0℃に近いことになる。だが実際はそうではない。+4℃で最も体積が小さくなるので、深海の底は最低でも+4℃であり、それ以下にはならないのだ。もし海底の水が+3℃や+2℃まで下がれば、+4℃より軽くなるので上に浮き上がることになる。

要するに海の温度は表面から次第に下がっていき、ある地点で限りなく0℃に近くなる。もし零℃以下になれば氷となるので水面へ浮き上がって行く。しかしそれより深くなると、逆に+4℃に向かって温度は上昇していく。そして最も深い海底では+4℃の状態が保たれることになる。これは単純に考えれば、海底でも生物が棲息できることを意味している。もし0℃の水が最も重たいとすれば、海底は0℃の水で満たされ、生物の棲息はほとんど不可能となっていただろう。

では何故このように生物の棲息に適した環境を作るように水の性質は定められているのだろう。残念ながら現代科学はこの理由を解き明かしていない。それどころか水は『異常液体である』というレッテルを貼って、その謎に挑もうともしていない。

このように現代科学はまだ稚拙な段階に止まっており、水の何たるかをほとんど理解していない。せいぜい表面張力だの、毛細管現象だの、モーゼ効果だのと、名前を付ける程度に終始している。

一方で最近は、科学の世界とは無縁な人たちが、水について色々な発言をするようになってきている。その中にはいくつか興味深い意見もある。これについては最後のところで、私の考えも交えながら述べることにしよう。


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