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ニグロイド絶滅について

初めのところで南米の二グロイドが絶滅した時期と、モンゴロイドがやってきた時期が一致するという話をした。ニグロイドは5万年以上前から南米大陸に住んでいたようだが、12000年前から9000年前の、わずか3千年の間に絶滅している。これは今まで述べてきたイロコイ族を含むモンゴロイドが、アジアからアメリカ大陸に入って来た時期と重なっている。これをどう解釈したらいいのだろう。

当然モンゴロイドがニグロイドを絶滅に追いやったという仮説が成り立つ。しかしこれまで見てきたように、今までモンゴロイドとして一緒くたにされてきた古代アメリカの黄色人種は、西と東の両方から来ていたことが分かる。果たしてどちらがニグロイドを絶滅に追いやったのだろう。もしかしたら両方ともそれに加担したのだろうか。あるいはニグロイドは誰のせいでもなく、自ら滅んだのだろうか。

まずは東から来た民の出自が問題となる。もし『歩く民』が接触した石の文化を持つ人々の語ることに間違いないとすれば、彼らはアトランテイスから来た可能性が高い。だとすれば人類は自らの歴史を大きく書き直さなければならないだろう。プラトンの書き記した『テイマイオス』と『クリテイアス』にはアトランテイスのことが詳しく述べられているが、学者の側からはこれらについて何も発言がない。学者は本当はこれらを完全に無視したいのだができないでいる。何故ならプラトンは西洋で文芸復興(ルネッサンス)が興った時、西洋人が手本とした古代ギリシア文化の中枢にいた人物だからだ。

イロコイ族の口承が述べているように、東の海を越えて来た者は石の文化を持ち、天文学や遺伝に関する知識も持っていた(彼らはトウモロコシの受粉についての知識を持っていた)。そのためか異なった文化を持つ者たちを見くびる傾向があったと口承は伝えている。彼らがアメリカ大陸に渡って来て以来、そのような態度を取ってきたとすれば、ニグロイドを絶滅させたのは彼らの方である可能性が高い。

一方イロコイ族は徹頭徹尾平和の民であり、彼らが記憶するおよそ十万年の歴史の中で、兄弟たち(即ち人間)を殺傷することを覚えたのは、五大湖のほとりにやって来てからのわずか2000年ないし3000年前だ。したがって彼らが12000年前から9000年前に姿を消したニグロイドの加害者だったとは考えにくい。これらを考慮すれば、断言はできないにしろ、アジア側からやって来た民が加害者だった可能性はかなり低いと言えるだろう。

とは言えアジア側からは断続的にモンゴロイドが渡って来たわけで、それらの種族が皆イロコイ族のように平和の民だったとは言い切れないだろう。これについてはさらなる考古学的研究が必要なのと、もっと幅広い視野をもった考察も必要だろう。というのもホピ族の伝えるところによれば、人類の文明は何度も滅びと再生を繰り返しており、その一番最後の滅びの原因が洪水であるとされているからだ。実際世界の到る所に洪水伝説があり、研究者の予想の大半はその時期を1万年前あたりと予想している。だとすればニグロイドは他の民族によるのではなく、天変地異によって絶滅した可能性も否定できない。


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