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概観と結論.1

この項の最初に『現実と幻想の間には奥深い問題が横たわっている』と述べた。これまで様々なことに関して説明してきたが、それは我々が現実と思っている事柄のことごとくが何者かに仕組まれ、意図的に思わされてきた一種の幻想だということを言うためだった。多くの人が今ある現実のシステムや権威や価値基準を揺るぎのないもの、または根拠のあるものと思ってきたことだろう。しかしこれまで見てきたように、現実のシステムや権威や価値基準はすべて、一握りの闇の支配者が意図的に作り出したものだったと言ってよい。ここでクラリオン星人の言葉を紹介しよう。

『君たち地球人は強欲や権力欲に支配されてしまっている。皆が皆に対して服従を強いるんだ。誕生の瞬間からもう自由は奪われてしまい、君たちの世界でいう教育とは、マインドコントロールに他ならない。教えるという行為は心理的に抑圧し、飼い慣らし、服従させ、束縛するということだ。君たちは自分の子供たちに教育を施していると信じている。だが実のところは、奴隷に仕立て上げ、保守的な物の見方・考え方の型に嵌めて虐待しているんだ』(マオリッツオ・カヴァーロ「クラリオン星人はすべてを知っていた」)

時代がここまで進んでしまった今、このような話に興味のない人にはもちろん、疑いをもって反発してくる人にも、いちいち説明したり説得したりする時間はもはやない。それは20年ほど前までなら有効だったかも知れないし、むしろそうすべきだったかも知れない。しかし時が熟した今、我々のすべきことは限られてきた。我々にできることは目覚めを促すこと、また(自分を含め)目覚めつつある人どうしを結び付けること、新しい時代に適合するよう魂の浄化に切磋琢磨すること、『ひふみ神示』にあるように「型」することだと思う。

中世までは宗教が人々の洗脳をほぼ完璧に行なってきたが、近代になってその完璧さが失われてくると、闇の支配者は新たな洗脳の手段を考え出した。それが科学というものだった。古代ギリシャ哲学を模範とした西洋ルネッサンスは、古代哲学にはまだ残っていた霊性に対する理解を除外し、人間や宇宙から霊的要素を剥奪して、生物は微細な構造を持つ単なる肉体、宇宙は精巧な運動法則に基づく単なる物質へと変えてしまった。これに決定的な役割を果たしたのがニュートンだった。

デーヴィット・アイクによればアイザック・ニュートンは薔薇十字会(正体が謎の組織だがフリーメイソンと関係があると言われている)のグランドマスターであり、1672年に王立協会の会員にもなっている。王立協会というのは1662年にフリーメイソンが、イギリス王チャールズ二世のお墨付きを得て設立したもので、その目的は一般庶民を宗教ではない新たな精神的監獄へ追い込むことであり、その手段が科学を奨励することだったという。この近代科学は『宇宙や人間の肉体は霊的なエネルギー作用によって現象化しているものだということ、および我々の実体は無限の多次元的意識体である』という真実を隠すために、新たに『物質世界がすべてであり、死後の世界は存在しない』という洗脳のために奨励されたものだという。これが功を奏して、今や欧米人だけでなく東洋人や日本人の多くも、すべての存在は単なる物質でありそれ以上のものではないという、彼らが意図した考えに嵌められてしまっている。

とはいえここ数十年、霊的に目覚める人が世界的に増えつつあるという現象が起こっている。それはまだ僅かだが、それでもこれは画期的な変化と言えるだろう。ただその中で、自分は目覚めた特別な人間だと思い込み、次第に傲慢になる人も多いので注意しなければならない。これについて少し述べよう。

このような人たちにはいくつかタイプがある。一つは占いに向いた低い霊能力がある人で、中にはそれなりに有名な人もおり、そうした人は自分の周りにイエスマンしか置かなくなる傾向があるので、こうなると自分は特別な能力を持った特別な人間だと思い込んでしまうようだ。こういった人に対する一般の人々の反応は両極に分かれる。一方は有名だし超越的な能力があるようだし、すごいと思って崇拝する人、他方は傲慢な言動が鼻について耐えがたくなり、心の中で軽蔑してしまう人だ。これらの霊能者の能力は低次元霊の憑依によるものだ。

次のタイプは宇宙や人間の真実と思しきメッセージを受け取る人だ。このタイプの人には何故自分にメッセージが来るのか最初は解らないことが多い。なぜならその中には非常に専門的な知識が含まれていることが多いからだ。しかしこうした人の中にも単純に自分は選ばれた人間だと思い込む人がいる。そうなると始末が悪い。メッセージが来るだけで自分は特別な人間だと思ってしまい、他の人の批判を真摯に聞いたり、メッセージを十分に吟味したりということがなくなるからだ。中には親切心からその人に忠告する人もいるかも知れないが、しかし当人の周りには次々と信奉者が集まって来る場合が多いので、そうするともはや自省することはなくなる。これは低次元霊の憑依によるものから、ある程度次元の高い霊が中継ぎの霊体を介して人間に感応させるものまであり、審神(さにわ)などによってその正体を見極める必要がある。

さらにもう一つのタイプは、ある日突然メッセージを受け取るようになるのだが、当人は芸術はもちろん、哲学や宗教や科学に関しての知識も持ち合わせていない場合だ。このような人は家族や周りの人の誰にでも、断言口調で自分が受け取ったメッセージを伝えるので、言われた周りの人は戸惑うばかりとなる。夫婦の一方がこのような状態になると、もう一方は理解を越えたことなので耐えがたくなり、互いの関係がぎくしゃくしていき離婚に至る場合もある。

概観と結論.1このような人たちを比較すると、やってくるメッセージにはそれぞれレベルがあるようだ。本人の意識が低ければ生霊(いきりょう)や動物霊が取り憑く場合もあるので、これを神からのメッセージだと思い込むと、とんでもないことになる。本人の意識が比較的高いとしても、所詮人間は修行のためにこの三次元に生まれてきたのであって、ずば抜けて意識や霊格が高いはずはない。ちょっと考えてみれば解るように、波動が限りなく高い神が、この波動の低い人間界に直接メッセージを送ってくるはずはないからだ。せいぜい送ってきたとしても低い段階の霊たちからだろう。我々にはどんな霊からのメッセージなのか解らないので、昔は審神(さにわ)という神慮を伺う儀式を行なっていた。しかし現在では審神を知る人も少なくなり、審神をできる人もいなくなったため、メッセージを受ける人もその人の言葉を聞く第三者も、誰も真偽のほどは判断のつかない状態となっている。

『ひふみ神示』には、たとえ高級霊と思われるものからのメッセージであっても、十分注意が必要だと述べられている。何らかの神の名を騙(かた)る場合は特に低級霊と思って間違いないという。そのような場合の対処の仕方として、もし質問して答えが得られる相手なら、三度訊(たず)ねるといいという。例えば『あなた様は《大日如来、キリスト、天照大神、マリアなど》ですか』と本人が言う神の名を問い、そうだと言ったらもう一度同じ質問をする、またそうだと言ったら、さらに同じ質問を繰り返す。実は三度問い質すと偽物の霊は嘘を言えなくなるそうだ。それは霊の世界が波動そのもので出来ているからで、この三次元のように「思いと言葉」を違えることができないからだという。この我々の三次元は空間と時間が固定された特殊な世界であるため、心で思っていることと逆の言葉を吐くことも可能なようになっている。

何故そうなっているのかというと、それによってこの世では様々なドラマが生まれるので、修行の場としてはそれが最適な条件になるからだ。嘘も騙しも通じない世界では、ドラマが生まれにくいので魂は進化も堕落もない。一方で思いやりや優しさがあり、他方で我欲や裏切りや騙しがあって初めてこの世は魂の修行の場となり得る。したがってそれがために魂を磨く者もいれば、逆にさらに魂を曇らせる者もいるだろう。

では本当に高い次元からのメッセージが来る場合、どのような形を取るのだろうか。『ひふみ神示』によれば、それは一種の閃き、すなわちインスピレーション(inspiration=霊感)として来るので、実は本人さえメッセージだとは気付かず、したがって周りの人もそうとは気付かないものだという。すなわちそれは芸術家が作品を生み出す時に受ける閃きのようなものだと言える。この三次元は修行の場なので、アカシック・レコードから常に情報や指導は得られない。我々には、自分で考えて、考えあぐんだ末に閃きとしてのメッセージが届けられるのだろう。

したがってニュー・エイジたちの言うように、チャクラを開けばどんなメッセージでも聞けるようになるのだから、まずはチャクラを開く努力をする、というのは全く逆のことを行なっていることになる。何でもかんでも天からのメッセージを貰っていたら、何も考えなくなり、何も努力しなくなるだろう。彼らは自らすべき修行を放棄するためにチャクラが開くよう奔走していることになる。

昨今、霊的に目覚めたり、この世のシステムの間違いに気付く人が増えているのは確かだが、まだ数は少ないので、こうした人たちの中には自分は選ばれた特別な人間だと思い込む人もいる。しかしこれからもっとそうした人たちが増えてくれば、目覚めてからが本当の修行なのだということを理解するようになるだろう。そうなって初めて、この世界は本当に変わり始めると思う。


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